打ち合わせなどで決まった仕様に合わせて、型紙を作成します。手書きの型紙はもちろん、CADを使ったパターン作成も可能です。
同型の素材違いのアイテムでのご依頼では、縫製に使用する素材が変われば仕上がりが変わりますので、そのあたりも含めて調整していきます。
素材を熟知した職人が、製品に使われる素材に不良箇所がないか、手と目に神経を集中させ、入念に検品を行います。
型を元として、パーツごとの革を切り取っていく「裁断」。
各パーツに最適な素材の部位を見極める必要があり、素材に関する深い知識と経験が必要な作業です。
革製品の場合は、革漉きを行います。
革を薄く削る作業、「漉き(すき)」とは、裁断された革を加工しやすい厚さに調整する作業。パーツによって求められる厚みが異なるため、その調整はまさに職人技。製品の品質に大きく関わる繊細な作業です。0.2mm〜の単位の精度で漉いて調節していきます。
コバとは、革の断面のこと。
切りっぱなしでは粗さが目立ち不良品の元にもなるため、念入りに研磨。そして、コバ塗りで端を留めて保護。
「コバの処理を見れば、品質がわかる」とも云われ、職人の腕の見せどころとも言える重要な作業です。
裁断・漉き・コバの加工が終わった素材を再度検品した後、貼り込み・縫製作業を行います。
製品の角部分の処理やミシンの縫い目のサイズ・間隔など、細かな部分までひとつ一つ手作業で丁寧に縫い合わせ、商品を立体へ仕上げていきます。
仕上げに艶出しなどの二次加工があるものは、加工作業を行い、最後に検品・梱包を行って出荷となります。軽微な修繕などはこの工程で行うと同時に、検品作業も行います。検品の工程では、商品仕様書とチェック項目書を元に、高い水準での品質安定の維持に努めています。